
「認知症介助士は役に立たないって本当?」そんな不安を感じていませんか?
資格を取る意味があるのか、評価されないのではないかと悩む方は意外と多いようです。
本記事では、認知症介助士が本当に役に立たないのか、そう言われる理由や感じやすい場面は何かを整理します。さらに、資格を生かせる方法も解説します。
この記事を読めば、自分にとって認知症介助士の資格がどんな場面で生かせるのかがはっきりわかり、意味のある選択につながるはずです。ぜひ最後までご覧ください。
認知症介助士は本当に役に立たない?
認知症介助士は「役に立たない資格」と言われることがあるようです。しかし、それは一部の声にすぎません。
この資格の価値は、取得した人の目的や生かし方によって変わってきます。たしかに、待遇が良くなるなどの効果はすぐに得られないかもしれませんが、現場での理解や対応力につながります。
では、なぜ「役に立たない」と思われてしまうのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
認知症介助士が役に立たないと思われる理由
認知症介助士は、公益財団法人日本ケアフィット共育機構が認定する民間資格です。そのため、国家資格のように給料や昇進に直結するとはかぎりません。また、職場によってはこの資格の存在をよく知らない場合もあります。こうした背景から「意味がない」と思われるようです。
資格を取るのに数万円かかりますが、学ぶ内容はネットや本でも調べられるという声もあります。さらに、介護施設ではこの資格を持っていても手当が出ないこともあり、がっかりする人もいます。
つまり、資格そのものに大きな力があるというより、どこでどう生かすかが重要だということです。期待と現実に差があると「役に立たない」と感じられてしまうのでしょう。
参考:公益財団法人日本ケアフィット共育機構『認知症介助士』
認知症介助士が役に立たないと感じやすい場面
認知症介助士を取ったあと「思っていたほど役に立たない」と感じる人もいます。それは、期待する場面で資格の力を感じられないときです。
たとえば、給料が上がらなかったり、職場の人に何も言われなかったりすると、資格を持っているという自信がなくなるかもしれません。
また、認知症ケアの現場では、想像以上に実践的な力が求められます。机で学んだ知識だけでは、現場の複雑な場面に対応できないことも多々あります。もっと専門的な資格が必要だと感じてしまう人もいるでしょう。
資格を取って終わりにしてしまうと、周りの評価もついてきません。知識をどう使うかを考えず、ただ資格だけを持っていても、それが生かされる場面は限られてしまいます。
資格をどう生かすかで価値が変わる
認知症介助士は、生かし方次第で力になる資格です。資格を取ったあと、どのように行動するかが価値を大きく左右します。大切なのは、学んだことを実際の場面で使おうとする姿勢です。
この資格では、認知症の種類や対応方法などを体系的に学べます。たとえば、認知症の方が答えやすい質問の仕方や、不安を和らげる方法などを身につけられます。これらは現場でのコミュニケーションに役立つでしょう。
また、介護施設だけでなく、家族の介護や地域活動でも使える知識です。履歴書に書けば、学ぶ姿勢をアピールできます。つまり、自分なりの使い道を見つけることが、この資格の価値を高めるのです。
認知症介助士を意味ある資格に変えるには?

認知症介助士を取っただけでは、大きな効果は実感しにくいかもしれません。しかし、資格をどのように使うかによって、その価値は大きく変わります。
働く場所や立ち回り方、目的の持ち方で生かし方は変わります。ここからは、資格を実際に生かすための3つの視点についてお伝えします。
資格を生かせる職場を見つける
認知症介助士の知識は、介護の現場だけに限りません。認知症の方と接する機会がある職場なら、広く役に立つ力があります。自分の強みが生かせる場所を選ぶことが大切です。
たとえば、コンビニエンスストアやスーパーなど接客の仕事でも、高齢のお客さまに安心感を与えられるでしょう。
「認知症介助士」と書かれた求人は少ないかもしれませんが、認知症に関わる場ではニーズがあります。職場を選ぶときは、認知症ケアに力を入れているかをよく確認することがポイントです。
現場で信頼される立ち回りを身につける
資格を持っているだけでは、職場での信頼は得られません。まわりから「頼れる人」と思われるには、知識を活かして行動する姿勢が大切です。
たとえば、認知症の方への対応をためらう同僚がいたら、率先して自ら対応すれば信頼を集めるきっかけになります。忙しいときでも落ち着いて行動し、困っている同僚をサポートする姿勢も大切です。
記録や申し送りで、自分が得た気づきや対応方法をわかりやすく共有することも、チームの中で評価されるポイントになります。資格取得後も学び続けることで「この人に聞けば安心」と思われる存在になっていけるでしょう。
受講前に資格の活用方法を見極める
資格を取る前に「どう使いたいか」を考えておくことがとても大切です。目的がはっきりしていれば、学び方や進む道も見えやすくなります。
たとえば、家族の介護に生かしたい人と、就職に役立てたい人では、学ぶポイントが変わってきます。どちらの場合も、学んだ内容をすぐ使える場があるかどうかを考えておくことが重要です。
認知症介助士は民間資格なので、すぐに給料が上がったり、新しい仕事が増えたりするとは限りません。それでも、知識を持っていることは、周りから信頼を得るきっかけになります。
受講前に他の資格と比べて、自分にとって必要かどうかを見極めておくことで、後悔のない選択につながります。
よくある質問
認知症介助士に関心を持つ方の中には「介護経験がなくても資格を取る意味があるのか」「履歴書に書いて評価されるのか」といった疑問を持つ方が多いようです。
ここでは、これら2つの質問にわかりやすくお答えします。
介護の経験がなくても認知症介助士を取る意味はある?
介護の経験がなくても、認知症介助士を取る意味は十分にあります。むしろ、介護の仕事が初めての方こそ、基礎からしっかり学べる良い機会になります。
この資格では、認知症の種類や症状、対応の仕方などを学べます。知識があることで、認知症の方と話すときに落ち着いて対応できるようになります。
たとえば、家族に認知症の人がいる場合には、正しい知識を持つことで本人やまわりの人への対応がスムーズになるはずです。地域の活動やボランティアに参加するときにも生かすことができます。
経験がなくても大丈夫です。資格をきっかけに理解を深め、少しずつ自信をつけていきましょう。
認知症介助士は履歴書に書いてもいい?
認知症介助士は、履歴書に書いてもいい資格です。たとえ民間の資格であっても、学ぶ意欲を見せる材料になります。
この資格を持っていることは「認知症に関心がある」「認知症の基礎知識がある」という証明になります。とくに、介護や福祉の仕事を目指す場合には、前向きな姿勢として評価されるでしょう。
サービス業や接客の仕事でも、高齢の方と関わる機会は多いはずです。これらの仕事でも、認知症にくわしい人は安心して任せられると思われます。面接で話題になることもあるかもしれません。
履歴書に書くときは「認知症介助士 取得」や「合格」と記載すれば問題ありません。自分のやる気や経験を伝える一つの手段として活用してみてください。
まとめ
認知症介助士は、資格そのものよりも「どう生かすか」で価値が変わる資格です。待遇への反映や知名度の点で物足りなさを感じる場面があるかもしれません。しかし、知識を生かせる職場を選び、信頼される立ち回りを身につけることで大きな力になります。
もし今、資格の取得や活用に迷っているなら「なぜ取りたいのか」を明確にして、小さな一歩を踏み出してみてください。目的を持って活用すれば、家族との関係が良くなったり、地域や職場で頼られる存在になることも可能です。目的を持って活用すれば、家族との関係が良くなったり、地域や職場で頼られる存在になったりすることも可能です。
まずは公式サイトでカリキュラムを確認し、生かせそうな場面を思い描くところから始めてみましょう。
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証券会社勤務後、広告代理店兼防災用品メーカー勤務。経営管理部を立ち上げ、リスクマネジメント部を新たに新設し、社内BCP作成に従事。個人情報保護、広報(メディア対応)、情報システムのマネジメント担当。NPO事業継続推進機構関西支部(事業継続管理者)。レジリエンス認証の取得、更新を経験。レジリエンス認証「社会貢献」の取得まで行う。レジリエンスアワードとBCAOアワードの表彰を受ける。現在では、中小企業向けBCP策定コンサルティング事業部を立ち上げ、コーディネーターとして参画。